恐怖の朝

早朝の6時半、ピンポンが30〜40回鳴らされまくり、壁を叩かれ、ドアノブをガチャガチャ回され、表のシャッター窓をばしばし叩かれる音で目が覚めた。目が覚めないわけがないんだけど。これはちょっとした恐怖体験で、なんか復讐されることでもあったかしら、とか、借金してないのに借金取りがきたのかとか、ちょっと部屋で笑い声がうるさかったから仕返しにきたのかとか、NHKもここまできたかとかいろいろ考えた。考えたとか言ってるが、なかなかパニックで、ドアの穴から誰がいるのか見るのにもびびり腰。部屋の前にいるのは、あんまり頭のよさそうじゃない若いあんちゃん二人。ひとりは白いポロシャツをきていて、もう一人は黒いポロシャツだったような。金のためなら何でもやるし、俺ら、的なリアルさがある人たちだったので、余計怖くなってくる。携帯で誰かと連絡取り合ってるし。しばらく息を潜めて彼らの行動を見ていたら、「エッ、隣ですか」という声が聞こえた。まあ、そのあと様子をドア越しから見たら、隣の人を迎えに来てたらしい。旅行かなんかか。それにしても、起こすったってもっとあるだろうよ方法は。「この部屋に人いたらやばかったんじゃねえ」とか言ってるし。いるよ。もっと想像しろよバカ。