中華料理屋におけるタンメンの立ち位置

と、東海林さだおみたいな話題なのだが、故あって埼玉県北本市に行った帰りに「ラーメン十勝」という店ののれんをくぐる。メニューにたたずむ「タンメン」の文字。ラーメンが何種類か並んだあとに「タンメン 750円」。注文すると野菜たっぷりのしょうゆラーメンみたいな感じ。住まいの近くのタンメンは白ミソスープみたいなものなのにこの違いは何なのだろうかと。麺はラーメンではないのだろうがラーメンと言われればそうなのかといえてしまうような代物。いったいタンメンとは何なのだろうか。タンメンのレゾンデートルとは何なのか。

耽湎(たんめん)。酒色にふけること。耽溺(たんでき)。

いや大辞泉よ、そうではないのだ。タンメンなのだ。しかし、タンメンの定義とは。広辞苑に聴いてみると。

「炒め野菜のスープに中華そばをくわえた料理。」

辞書界のグルマン(特に魚が好き)新解さんはなんと言う。

「塩味のスープに、油でいためた野菜を入れた中華そば。」

新解さんは塩味じゃないとタンメンじゃないと言う。じゃあ埼玉で食べたタンメンは、住まいの近くで食べたタンメンは異端メンなのか。
とにかく、野菜がタンメンに絶対必要条件なのはわかったんだけど、じゃあ塩野菜ラーメンとどう違うのだろう。塩野菜ラーメンにするかタンメンにするかで迷っている人ならタンメンの存在意義をわかっているだろう。見つけたら聞くしかない。