グランパスドリーム

tanimurizm2005-03-18


井上章一『名古屋と金シャチ』を読了。
第2章の井上章一が名古屋をインタビューして歩く章がすこぶる面白い。
シャチストとの会話、シャチグッズの総本山・呉竹商事取材など、井上章一ってインタビューがうまい。相手を乗せて乗せて面白いこと言わせてる。インタビューにはとっさに突っ込みが出来るセンスが必要なんだよなあ。変なところで勉強になってしまった。
あと第4章「金シャチ美人」は美人論の井上章一の面目躍如たるところ。読み応えあり。名古屋嬢のブス−美人言説のダイナミズムを把握できる。こんなに言説が揺れうごいてたんだとは。
特に1982年の名古屋ミスコン批判に対する市関係者の発言が「名古屋ブス説」の発端ではないかという考察は笑える。市長は語学や教養のある人を選んでるんだと弁明するのにとどめるのだが、この視関係者は

ここ二、三年のミスナゴヤをみてもらえば、決してふつうのミスコンテストの基準で選んでないことは、わかってもらえるはず…いわゆる美人でない人が、ミスナゴヤになっているんですがねえ

と。言っちゃった。ミスコン批判というフェミニズムが今度は「名古屋はブス」という差別を生んでしまったのだった。

ところで加藤あいは名古屋出身なんだよね。あと、今やってる愛知万博にかけたサークルKサンクスのCMに出てくる女の子も結構かわいい。あ、そのCMにもシャチ出てきてた。