一晩で『旅愁』読めるかしら

道内某所。ドイツとここにしかないという泉質の温泉。熱すぎずぬるすぎず、いい湯。
宿のバーにはなぜか横光利一の『旅愁』が上下2セットあったりする。「西村雅彦似」がお酒をつくってくださる。旅サラダ気分なのである。

ところで夕食に「ラワン蕗ご飯」というものが出た。おいしかった。
このラワン蕗、「大きいものは高さが2m近くにもなります」(夕食のしおり「卯月の食材」より)とのこと。どうやらコロポックルがいるといわれるのはこのラワン蕗の下らしい。いや、「ハチミツとクローバー」の第一話のおちが「はぐみ」がコロポックルに似せられるというものだったので、なんとなく「はぐ」のもつ蕗は「ラワン蕗」なんだよと、つい啓蒙したくなってしまいまして。