イッツ・賞タイム

文藝賞である。とうとう15歳の受賞である。現役中学生って、もう書泉グランデでしか売っていない写真集じゃないんだから。河出書房の文藝賞の意味っていったい何なんだろう。「田中康夫」を輩出したという枕詞も「いかもの」感を醸し出すばかりだが、綿矢りさ羽田圭介白岩玄、ときて三並夏(15)である。若さが売りの文藝賞ってか。同時受賞の青山七恵(22)だってふつうは驚いて然るべき若さなのだが、これでは霞むっていうものである。まあ「平成マシンガンズ」という作品を読んでみないと、中3女子が受賞した意味は分かってこないからなあ。
三並夏」について河出の担当者は「名前はペンネームだが、高校受験を控えており詳しいプロフィールは公表できない」だと。なんか綿矢りさの携帯電話も管理しているという、あの担当者のようないいぶりである。

一方、日本ファンタジーノベル大賞。優秀賞を受賞した「琴音」が受賞辞退して、毎日新聞あたりで115文字ほどの記事になっていたが、「琴音」の言い分を読むにつけ(なんか怪文書みたいなやつなんだが)これはちょっとおかしな、そして怪しげな話なのであった。お前は高木卓(芥川賞受賞を辞退した唯一の作家)か、って誰か突っ込んでほしいものだ。