小林信彦「うらなり」/野田秀樹「罪と罰」

1月8日に武道館でくるりのライブがあった。行かなかった。次の日のスポーツ紙がくるりライブについてべた記事で触れてた。くるりもここまできたんだなあと特に感慨もなし。こういうことが本当に岸田繁の本望ではないはずだから。

古畑ファイナル、3本とも見たが、一番よかったのは石坂浩二藤原竜也のやつ。大河「功名が辻」は小六禮次郎の音楽がジャジーだったのが印象的なほか特にない。フジ月9「西遊記」には失望。なんかこう、デフォルメ劇ならそういうカタルシスを見てるほうにくれよ。オラに爽快感を分けてくれッ、って思っててもノペーッとしててだめ。あと、アクションシーンは限界があるにしろ、もうちょっとどうにかしないとだめでないかい。

文学界2月号、小林信彦「うらなり」。久しぶりに楽しい話を読んだ。『坊っちゃん』の「うらなり」のその後。うらなりの視点で書く。シブいラストは、そのあと山手線に乗っていても余韻が残っていた。
早稲田に行ったあと、千代田区某所で雑務をこなし、渋谷に行く。シアターコクーンNODA・MAP「野田版 罪と罰」の当日券狙い。冷たい地べたに腰をおろして当日券発売まで待ちわびる間、週刊文春を読んでいたら、小林信彦稲垣浩の「ふんどし医者」の森繁久弥がよいと書いている。BSでやってたという。見てない。ガーン。(芝居後、ツタヤに行くがビデオもない。どうしよう……)芝居は人殺しの理由なんてあるのかいというところを問うてたりするのかしらん。理論と世論、理想と思想。人を殺してもいいと思わせるある支柱。9・11とかのテロリズム、いや2・26だってそうだけど、人を殺せばすべてがうまくいくと思うこと。舞台では「カネ」が逆説的な意味ですべてを解決するツールに使われている気がした。なんだか、一筋縄ではいかない難しい劇だった。難しい問題を投げかけられたよ。困った。

それにしても、中京大中京高で壮行会だかなんだかやってもらってる制服姿の安藤美姫がテレビに映ってたけど、もう、どうあがいてもこの娘はエロい。べつにあがいてないけどさ。