なぜかマンガづいている

昨日のこと。夢枕獏編『夢枕獏 少女マンガ館』(文春文庫ビジュアル)をパラパラめくっているととまらなくなる。読んだのは岩館真理子「さたでい・ぱあく」、吉田秋生「夢みる頃をすぎても」、赤座ひではる「チリリンふたりのり」、倉多江美「一万一秒物語」、ささやななえ「おかめはちもく」、太刀掛秀子「6月のシロフォン」、萩尾望都アメリカン・パイ」。
「さたでい・ぱあく」とか「6月のシロフォン」とか結構キュンときた。これらの作者プラス陸奥A子で「乙女チック路線」御三家と言うらしい。そうなんだよね、同盟同志のSよ。
「夢みる―」の一シーンにじわっときたのだが、要するに同窓会のあとの女の子同士の会話で「もう制服じゃないからね」というシーン。なぜかよかった。

で、本日は朝に渋谷に行くことがあったのでちょっくらパルコブックセンターによると、羽海野チカハチミツとクローバー」がずいぶんとプッシュされている。「for BEGINERS」というタダで配ってる第一話のみ載ってる冊子をもらう。あとMさんが薦めてくれた吾妻ひでお失踪日記』(イースト・プレス)も買う。半蔵門線内でハチクロ。じんわり鳥肌が立つような恥ずかしさ(いわく言いがたい、いまの混濁した頭の状況では。ねむい)が、ああこれも少女マンガであることだなあと思った次第。
渋谷のスペイン坂を登ったところで少女マンガグッズを臨時に売っているのか、なんかそんなブースがあり、そこではハチクロのほかに「ラブコン」とか「NANA」とかそういうのも扱っていた。「ラブコン」の絵を見て、ああ昨日読んだマンガの絵と違う、特に目の描き方はずいぶんと変わったのではないかと思う。安野モヨコの目の描き方なんかにもいえる。ここんとこ、どんな進化過程があったんでしょうか。これも同盟同志のS先生に講義してもらいたい。

失踪日記』もフツーに読めてしまうんだが、これは活字にしたときに非常にしんどい話になる(だって本人の失踪とアル中入院日記だし)ところを絵の力と脱力体で書かれた文章ですくってる。失踪する人って、繰り返す人が多いのかな。アル中に禁断症状があるように。そんなしんどいことも想像させるのに、アハハと読んじゃえる。ところで吾妻ひでおって萌えキャラを作った元祖とかじゃないのかな。わかんないけど。猫耳のある女の子とか描いてたから。

今日は手塚治虫の「アドルフに告ぐ」まで手を伸ばしてしまっている。第一巻の途中で閉じたけど。どうしたんだろう、こんなにマンガづいて。