あやまりかた

ところで尼崎の脱線事故は朝、こんな大きなことになるとは思わなかった。
「助けてと言われたけれど何もできなかった」と泣きながら語る学生の言葉にひどくショックを受ける。昼過ぎから急遽。
人の仕事にしびれたのは初めてのことかもしれない。
この「急遽」はたぶんこれからずっと憶えていると思う。

夜は新宿。
JR西日本の会見について、最初の一言の謝罪くらい、書類を見ないで詫びるべきだという話を聞いて、ほんとにそうだなと思う。
素の謝罪をしてあらぬものが露出することを恐れるがあまり、謝り方のマニュアルに沿ってしまうことのおろかさ。「あやまっています」という象徴だけを気にするがあまり、「あやまりかた」の想像と「あやまりの気持ちがどう伝わるか」についての現実をあまりにもおろそかにしているのである。