堕落した詩人は饒舌になる

小沼丹風光る丘』読了。
さわやかー。大学生たちの夏休み旅行。行く先々でいろんな人に出会い、円環を織り成してゆく。ズッコケ3人組とオレンジデイズ(ちゃんとみてないけど)を足して小沼丹風味にした感じ?
途中単調になってきたりはもちろんするんだけど、いい小説だから許す。いいなあ。こんなキャンパスライフをもういちどしたい。とことんさわやかで、暗さはないんだな。結末はなんかちょっと哀調を帯びてる気もするけど。小沼丹、早稲田の英文科教授だったというから、舞台は早稲田なんだろうな。ポンコツカーで長野へ出発するところは勝手に大隈講堂のロータリーをイメージしてたけど正解かも。

それにしてもよせばいいのにお酒を飲みすぎてしまい。かなり根源的なところで過失してしまった。『風光る丘』に「堕落した詩人は饒舌になる」という警句がでてきたんだけど、まったくむべなるかな。詩人じゃないけどさ。