平田オリザ「ソウル・ノート」/イサム・ノグチ展

水曜日に友人Tと平田オリザの「ソウル・ノート」を観にいく。駒場東大前のアゴラ、小劇場。観終わった後すぐに保坂和志を思ったのだが、「何かが少し変わっている」劇だった。何かを批判しているという感じもしなければ、大きな笑いや泣かせがあるわけでもない(とはいえ最後ちょっと泣かせるんだけど)。それが不思議と心地よいのだった。異なる会話が同時に行われる、平田オリザ独特の方法にもはじめて触れることができた。ティーチ・インみたいな、終了後の質疑応答で、観客の一人が「最盛期の青年座の『東京ノート』は…」とか質問をして、おいおい最盛期って今を無視すんなってば、というほほえましい光景が繰り広げられ、平田オリザの表情もほほえみつつも何かが少し変わっていた。
帰り道「さわやか」という店で一杯。すばらしい店だった。

この日、昼間は東京現代美術館でイサム・ノグチ展見てきた。札幌のモエレ沼公園が今夏完成したらしい。その設計ができてすぐ逝去するわけだが、10分くらいのドキュメントがあって、ちょっと感動してしまう。「彫刻は未完成でいい。あとは風や水や子供たちが完成させてくれる」とか言っているので。昔「知ってるつもり!?」で見たような映像もあったのでもしやと思ったら、やっぱり製作は日テレ映像だった。銅版を折りたたんだりしている作品やら、花崗岩を穿って、花崗岩その名にふさわしい桜のような「痕跡」がきれいな石彫刻があったり、日本的なセンスの作品が多かった。父は野口米次郎。
常設展がまたなかなか。1920年代のモダニズム版画が100点ばかりずずずいーっと。恩地孝四郎の「こうしろう」ってはんこが可愛かったり。

金曜日のスポーツ新聞に「大西・巨人」とあるのでスポーツ紙らしからぬとびっくりしたら、大西崇之という選手が巨人に金銭トレードされたという話だった。
木曜日にキャピタル東急ホテルで人に会っていたら、相手の肩越しに中村吉右衛門が大きな体で紋付き袴でうろうろしてる。金曜日のスポーツ紙を見たら、芝雀の結婚式だったらしい。芝雀は2回目らしい。