とはいえプロ中のプロという意識は一方で必要であって

26時間テレビを漫然と見ている。年々、全部観る気概がなくなってくる。だって面白くないんだもん。今回はとうとう夜中のさんま×中居をも見逃す始末。「かま騒ぎ」もやめてしまったんだね。朝起きたらめざましやってて平日なのかと焦る。中野美奈子が相変わらず舌っ足らずで腹立つ。5年目じゃなかったっけこの人。いつまでミス慶応気分なんだよ。ほのぼのニュース(涼しいベッドというのができましたとかいう新聞記事を棒読みするもの)でさえ不安定な読みだもんなあ。で、いま笠井伸輔が生放送に合流してきた。これもへたくそで、「とくダネ!」でどうしてこの人に読ませているのか小首を傾げざるを得ない。この年で男でへたくそって、三重苦だろう。やっぱり報道をきちっとできないとかっこ悪いねー。村上世彰はプロ中のプロ意識が肥大してやっちまったわけだが、しかしその職に就くもの、プロ中のプロ意識を持つべきで、失敗芸をウリにしてしまうようではアウトとしか言いようが無い。そして石本沙織はきょうもかわいい。

先週の日曜日、木下恵介の「喜びも悲しみも幾年月」を観た。佐田啓二高峰秀子上海事変の昭和7年から昭和32年までの夫婦の年月。この灯台守という仕事で25年をたどっていくのがしぶかった。転勤が多いので日本を転勤しまくるんだが、どこも「はじっこ」の土地。それほど裕福でもなく、家とか狭いし、明るくもないし、軽くもない家族からいわゆる昭和を描いている。

火曜日にはスパイク・リーの「インサイドマン」。期待はずれ。
木曜日は芥川直木賞の発表。受賞作伊藤たかみ「八月の路上に捨てる」は部分部分が面白いところもある感じ。離婚経験をこれに賭けたみたいで、なるほどというかんじはあった。分かれると決めたら二人の壁がなくなってこっけいな喧嘩をきっかけに関係が修復しそうになるが、決めたことはもう決めたことですからというのは、そういうことであるよなあ。鹿島田真希「ナンバーワン・コンストラクション」は衒学的なところもありつつ最初は結構面白かったんだが、ドSの若手講師が出てきて世界が狂い始めるあたりからちょっとついていけなくなり、しかし最後のほうでまたテーマが見えてきて(見せすぎてる感もあるが)嫌いではなかったけど。本谷有希子「生きてるだけで、愛」は芥川賞狙ってきた感あって、そこは意外で面白かったが。島本理生「おやすみ、熊がくる前に」はまっとうにまじめに書いてて好感。「評価する声がなかった」という中原昌也「点滅……」は未読。
直木賞については、まあいいや。