ラブリーコンプレックス

広末涼子浄化計画」が頓挫したそうだ。「浄」という字が薬事法に引っかかる恐れがある(ものすごい効果があるように思われがちだから)ということで、都が指導したとか。なんというか、広末涼子はもう浄化されないんだなーと思った。

ラブ★コン、である。実はおもしろかった。キュンとした。身長の低い大谷敦士と身長の高い小泉リサのふたりは周囲から「オール阪神巨人」と揶揄される「コンビ」で、お互いそれをいやがる形で意識をしている。やがて、いやよいやよも好きのうちの法則は乙女の片思いとして先行しはじめ、さて男子は振り向きますやら、というのが前半の山場。敦士の元カノの登場やリサの祖父が(偶然)放つ刺客といった障害を乗り越えて、告白を無視され、微妙言い回しで告白を回避され、それでも「わたしが好きなのはあいつだから」という思いの強さは、こうして書いているとストーカーのようだが、不均衡が均衡へとうつりゆくさま(リサ自身不恰好だろうなあと思っていた敦士とのキスが、階段の段差を利用して彼のほうから難なく実行されるシーンもまあそんな感じ?)はじっくりと高校1年の後半から受験後までの時間で進んでいって、リサに沿って読むとキュンキュンする。予定調和に過ぎるライバルの出現や彼の鈍感さなどはこの際措いておいてもいいんじゃないかというくらいだ。いまのところ14巻まで。じっさい途中に出てくる問いかけだが「コンビとして気の合う友達でいるほうが楽しいんじゃないか」ということにたいして何らかの解答はまだ出てきていない。気になって別マをめくってみたらまだ付き合ってる(そりゃそうか)。しかし不均衡さが随所に出ていて、けっこう仕掛けてる感じすら漂う。大学進学して小学校教師を目指す敦士と何も考えていないリサ(道は見つかるんだけど)とか、なんかその辺は要素として今後活きるんだろうなあ。あと関西が舞台であることが「漫才的な掛け合い」以外でどう活きてくるのか。アンハッピーエンドにはならないと思うけど、そしてもちろん東京大学物語的なまさかの夢オチもありえないが、おとしどころもどうなるのか。あんまり大河にするとどうなんだろう。高校1年から受験期までと受験後の時間のとり方がちょっといびつな気もしたので。人気漫画の宿命を進まなければよいけれど。
あと脇役でほんわか女子キャラの田中千春というのが出てくる。コンビに巻き込まれてる感じ。(坊っちゃんのうらなりみたいな。田中千春からみたラブ★コンはどんな感じなんだろうかって小林信彦じゃあないんだから)映画のほうでは工藤里沙が演じる。これは岩田さゆりの間違いだと思う。
まあ、継続して読みます。


映画のラブ★コンのHP、音楽が流れて困る。職場で「泉明日香」と検索して画像を見てしまい、重いのでなかなか閉じることもできず、そこを人が通りかかったときのように気まずい。